知っているようで知らない、リングピローの由来や使い方
結婚式の準備をしている方なら、リングピローが何であるかはご存知でしょう。そう、結婚式で使う指輪を載せておくもの、です。でも、なぜリングピローを使うのか、その意味や由来までご存知でしょうか?せっかくの結婚準備をさらに楽しんでいただけるよう、その由来や挙式後の使い方まであれこれご紹介します。
結婚式の必須アイテム、リングピローの基本を知っておこう
まずはリングピローの基本についておさらいしておきましょう。
リングピローとは、結婚式当日に挙式の中で行われる指輪交換をするまでの間、結婚指輪を載せておくアイテムを指します。指輪を載せておくだけなら、指輪のケースでもよいのでは?と思うかもしれませんが、そこにはちゃんと意味があります。
リングピローはなぜ結婚式に必要?そのデザインの意味は…?
リングピローを日本語にすると「指輪のまくら」になりますが、名前の通り、まくらのような形をしているものが一般的に広く知られています。「リングクッション」と呼ばれることもありますね。
中央に細いリボンが付いていて、指輪を結んでおけるようなデザインになっていますが、これは「絆を結ぶ」や「約束」を意味すると言われています。
古代ヨーロッパでは、縄や紐で一つに結ぶことには「約束」の意味がありました。結婚も新郎新婦が生涯の誓いを「約束」するものなので、その象徴として、指輪を結ぶ=愛の約束という意味が込められているのです。
リングピローは、元はキリスト教式で生まれた文化なので、神前式や人前式では「絶対に用意しなくてはならないもの」ではありませんが、上記のような意味合いを考えると、挙式を単なるカタチでなく、ひとつ一つに想いを込めた儀式にするためには「ぜひ用意してほしいもの」になります。
リングピローの由来、意外と古い歴史とは?
リングピローの由来は、なんと古代エジプト時代の結婚式にまでさかのぼります。古代エジプト時代は紀元前ですから、とても長い歴史があるアイテムなのですね。
古代エジプトの結婚式では、結婚相手に贈る装飾品をまくら状の宝石台に載せて儀式を行っていました。この習慣がのちにヨーロッパに伝わり、貴重品や献上品を君主に差し出す時の様式として受け継がれました。そして、時を経て一般庶民の結婚式にも広まっていき、現在まで続く文化として根付いているのです。
リングピローにはどんな種類があるの?
リングピローの種類はとても豊富です。
挙式会場の雰囲気に合わせたり、ふたりの趣味や好きなキャラクターをあしらったりと、ぜひこだわってみてください。
ここでは、代表的なタイプをいくつか紹介しておきます。
ベーシックなタイプ
王道はやはり「クッションタイプ」。15cmくらいの正方形で光沢のある白いサテンの生地で作られていて、上品な作りのものが多いです。正方形だけでなく、ハート型や円形の物もあります。ドレスのデザインと合わせても素敵ですね。
「ボックスタイプ」も使いやすく、蓋が閉められるので、リングの保管にも便利です。
おしゃれなこだわりタイプ
ちょっと人とは違うタイプを探したいなら、ストーリー性のある「ガラスの靴」や「かぼちゃの馬車」の形をしたリングピローも素敵です。物語の世界をイメージさせるので、指輪交換をロマンティックな雰囲気に演出してくれそうですね。
「ウエディングベア」が付いたキュートなぬいぐるみタイプも人気です。
くまさんがちょこんとクッションの上に載っていて、リングを持ってくれている姿は、緊張する場面をほっこりさせてくれるでしょう。
ぬいぐるみタイプは、くまの他にもトイプードルやチワワなどペットで人気のワンちゃんが付いたものもたくさんあります。
指輪交換だけじゃない、リングピローのおしゃれな使い方とは?
リングピローは、挙式の指輪交換の時に指輪を載せておくのが基本ですが、他にもアイデア次第で様々な場面で活躍してくれる優秀アイテムです。
結婚式当日、結婚式の後、それぞれいくつかの使い方例をご紹介しますね。
結婚式のムードを盛り上げる「リングベアラー」
「リングベアラー」という言葉は聞き慣れないかもしれませんね。
挙式の際に結婚指輪を載せたリングピローを運ぶ役割の人のことを指すのですが、新郎新婦の親族の中から4~8歳くらいの子供がその役をすることが多く、「リングボーイ」「リングガール」と呼ばれます。
小さな子がおめかしをしてリングピローを運ぶ姿は、本当に微笑ましく、挙式が一気にアットホームで温かな雰囲気に包まれます。
挙式を堅苦しくないものにしたいカップルにおすすめです。
結婚式の受付でゲストをお出迎えする「ウェルカムグッズ」
最近の結婚式では、受付スペースにふたりの写真や思い出のグッズ、趣味のアイテムなどを飾ったウェルカムスペースを作る新郎新婦さまが多いです。その中の一つにリングピローを飾るのも素敵です。
指輪交換のシーンでは、ゲストの位置からリングピローが見えづらいことも多いので、ウェルカムスペースに置けば、こだわって選んだリングピローをお披露目できます。
結婚式の後にも大活躍!おしゃれな「インテリアグッズ」
デザイン性の高いリングピローは、そのまま部屋に置いておくだけでも素敵なインテリアになります。その前提でリングピローを選ぶのもよいでしょう。
フレーム型なら場所も取らずそのまま壁に掛けられ、さり気なく飾れますし、プリザーブドフラワーで作られたタイプなら、アロマオイルを振りかけて、ルームフレグランスとして使うこともできます。
思い出のリングピローを部屋に飾ることで、ふとした時に結婚式のことを思い出し、ふたりの原点に戻れるきっかけになりそうですね。ぜひ目に触れるところに置いてみてはいかがでしょうか。
未来の赤ちゃんの幸せを願う「ファーストピロー」
リングピローを、赤ちゃんが初めて使うまくらにすると、健康で幸せいっぱいの子供に育つという言い伝えがあります。生まれてから3日間使うとよいそうです。
ふたりの挙式を見守り、ゲストからの祝福の愛がこもったリングピローに、小さな頭をのせてすやすやと眠る赤ちゃん。想像しただけでとても幸せな気持ちになりますね。
ファーストピローを考えるなら、クッションタイプで少し大きめを選んでおくと安心です。赤ちゃんの顔にあたっても大丈夫なように、飾りもビーズやパールなど凹凸のあるものは避け、刺繍やレースをだけのシンプルなものを選んでおくとよいでしょう。
リングピローはどうやって準備するのがよい?
リングピローを用意する方法は、主に「購入する」「借りる」「作る」の3通りがあります。
それぞれのメリットと一緒にご紹介していきますね。
ショップで購入する
数多くの中から選べ、品質にも問題ナシ、となると購入がよいでしょう。雑貨店などでも見掛けることはありますが、種類が少ないことも多いので、ネットショップが圧倒的に便利でおすすめです。
結婚式場やリングショップで借りる
結婚指輪を購入したショップや、結婚式を行う式場でリングピローの貸し出しをしていることも多くあります。成約特典のプレゼントになっている場合もありますね。
こだわりはあまり無いし予算を抑えたい、というカップルは結婚式場やショップに確認してみてくださいね。
ハンドメイドに挑戦!自分で作る
結婚式の準備で、何か一つ手作りしたいな…と考える花嫁さまも多いですが、リングピローはそんな方にピッタリのアイテムです。ハンドメイドキッドとして必要な材料がパッケージされた商品がたくさん出ていますし、価格も1000円~3000円台くらいでお手頃なのも魅力です。
前項でご紹介した「ファーストピロー」を考えるなら、ぜひ手作りで未来の赤ちゃんに想いを込めて作ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?指輪交換の時に必要な理由、結婚式後にも新生活を彩るインテリアや、未来の赤ちゃんをお迎えする素敵なアイテムになることなど、リングピローについてのあれこれについてご紹介しました。
結婚式の準備はやることがいろいろとありますが、リングピローの準備もぜひ楽しみながら進めてくださいね。