結婚前の一大イベントといえば両家の顔合わせ。ですが、挨拶する人や進行役は誰が適任かなど分からないことだらけ。
しかし、事前に準備をしておけば両家の顔合わせも無事に成功できるでしょう。
今回は、両家の顔合わせを控える人向けに、挨拶の順番から例文まで分かりやすくお伝えしていきます。
両家顔合わせ|挨拶のタイミングは4つの場面で!
両家対面後の挨拶は進行に応じて4つの場面で行います。はじめの挨拶や家族紹介など進行に合わせた挨拶を入れることで、格式のある空間になるからです。
一般的な顔合わせの進行は下記の通り。
顔合わせの進行 | 挨拶する場面 |
1. 両家対面 | |
2. はじめの挨拶 | 〇 |
3. 家族紹介 | 〇 |
4. 乾杯の挨拶 | 〇 |
5. 食事 | |
6. 歓談 | |
7. 結びの挨拶 | 〇 |
顔合わせの進行の中で挨拶が必要なのは、表にある4つの場面です。
それぞれの挨拶は誰が行うかによっても内容が変わります。挨拶する人の選び方については次項から紹介します。
両家顔合わせで挨拶する人の選び方
スムーズに会を進行するには、挨拶する人を先に選んでおきましょう。挨拶する人を決めないと、誰が担当するか分からないからです。
たとえば、挨拶する人を決めずに両家の顔合わせをしたとします。当然、その場で挨拶する人を決める必要がでてきます。結果として、せっかくの場がグダグダに。
そうならないためにも、先に挨拶する人を決めておくことが重要です。ここでは、両家顔合わせで挨拶する人を一覧にまとめました。
【4つの場面で挨拶する人】
挨拶の場面 | 新郎 | 新郎新婦 | 新郎の父 | 新婦の家族(父・母) |
はじめの挨拶 | 〇 | 〇 | ||
家族紹介 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
乾杯の挨拶 | 〇 | 〇 | 〇 | |
結びの挨拶 | 〇 | 〇 | 〇 |
顔合わせの挨拶は、新郎側の男性が行うことが多い傾向です。特に決まりはありませんが、一家の大黒柱に大役を任せるのがマナーとなっています。
挨拶する人を決めるときの注意点
顔合わせ当日は主役のふたりはもちろん、出席者も緊張します。挨拶を担当する人はなおさらです。緊張がピークになると『セリフを飛ばす』・『失礼な発言』など、想定外な出来事が起きるかもしれません。
上記のようなトラブルが起きないためにも、事前にするべき行動を3点紹介していきます。
挨拶は前もってお願いしておく
挨拶をする人には前もってお願いしておきましょう。前もって伝えることで事前準備ができるからです。
具体的な事前準備とは
- 挨拶の文章をつくる
- 事前練習をする
- 挨拶をするときのマナーを確認する
挨拶をする人も事前に準備が必要なので、早めにお願いするようにしましょう。
先にどの場面で挨拶するのか伝えておく
挨拶をお願いするときに、どの場面を受け持ってもらうかも先に伝えましょう。なぜなら、場面ごとに話す内容が違うので、間違えるかもしれないからです。
また、家族の紹介と乾杯のように複数の役割をお願いする場合は注意が必要。複数お願いすると相手が混乱する可能性があります。ですので、必ず『役割』を確認するようにしましょう。
細かいルールまで決めておく
当日の進行を想定して、細かいルールも決めておきましょう。当日は小さなことでもバタバタしてしまうからです。
【前もって決めておきたいルール】
- 挨拶するときは出席者を立たせるのか
- 家族紹介のときは挨拶する人が家族を紹介するのか
- 挨拶の持ち時間はどのくらいか
- 急な事由で挨拶ができない場合の代理者
細かいルールを事前に決めていれば、当日トラブルがあっても冷静に対応できます。他にも気になることがあれば、当日までに解決しておきましょう。
顔合わせでする挨拶例文
はじめての両家顔合わせ。挨拶と言われても緊張で何を話せば良いか分からない。いきなりの大役であれば、きちんと役目が務まるか不安も大きいですよね。
ここでは、顔合わせでする挨拶の例文を紹介していきます。これから紹介する例文を参考にすれば、場にふさわしい挨拶ができるようになります。
はじめの挨拶
両家の対面直後はとても緊張しています。はじめの挨拶は緊張をほぐすためにやわらかい口調を意識しましょう。はじめの挨拶では下記の内容を伝えます。
- 結婚に向けて両家が絆を深める
- 出席してくれたことへの感謝
【本人が話す場合の例文】
本日は、ご多忙の中、お集まりいただきありがとうございます。私と〇〇さんの婚約にあたり、お互いの家族を紹介し、絆を深めたいと思い、このような場を設けさせていただきました。
本日が〇〇家と△△家の親睦を深める機会となれば幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
はじめの挨拶は手短にまとめて、次の家族紹介に移ります。はじめの挨拶が長くなると、進行がスムーズにいかなくなるからです。なごやかな会になるよう、分かりやすい言葉で『はじまりを宣言』しましょう。
【親が話をする場合の例文】
本日は、お忙しいところ、ご出席いただきありがとうございます。△△さんと〇〇の婚約が決まり嬉しく思っております。本日は両家の仲を深める楽しい会になればと思います。短い時間ではありますが、よろしくお願いいたします。
親が挨拶をする場合もシンプルにまとめ、次の家族紹介に移っていきましょう。
家族紹介
はじめの挨拶が終わったら家族の紹介に移ります。家族紹介は進行役が参加者全員を紹介していくか、それぞれが自己紹介するかのどちらでもOKです。アタフタしないように事前にどちらか決めておくと良いでしょう。
一般的には、男性側から家族の紹介をしていくのが通例となっています。
【本人が家族紹介をする場合の例文】
私の父と母を紹介します。父の▲▲。母の●●です。今年結婚25年目を迎えました。休日は趣味である登山を楽しむアクティブな二人です。どうぞよろしくお願いいたします。
【自己紹介する場合の例文】
ふたりに続いて「父の▲▲です。本日はお集まりいただきありがとうございます。趣味は登山とキャンプです。どうぞよろしくお願いいたします。』
『母の●●です。本日は息子と△△さんのお披露目の場に参加できて嬉しく思っています。少し緊張していますが、どうぞよろしくお願いいたします。』
自己紹介する場合、名前と合わせて趣味などを添えると次の歓談の場もなごみやすいです。ですので、名前の他に一言を入れると良いでしょう。
乾杯の挨拶
乾杯は歓談につながる大事な場面。暗い挨拶では盛り上がりも微妙になります。よって、乾杯の挨拶は声の大きさや明るさなどを意識しましょう。
【本人が乾杯する場合の例文】
本日はご参加いただき、ありがとうございます。短い時間ではありますが美味しい料理を食べながら親睦を深めていただければ嬉しいです。
それでは乾杯!
【親が乾杯する場合の例文】
せんえつではございますが、乾杯の挨拶をさせていただきます。
〇〇と△△さんの前途を祝して乾杯!
結びの挨拶
一般的には進行役、結婚するふたりが行います。その際の挨拶は以下の内容の通り。
- 出席者への感謝
- 将来への誓い
- 周りからのサポートのお願い
【本人が話をする場合の例文】
本日は、私たちふたりのためにお集まりいただき、ありがとうございました。楽しい時間はあっという間に終わりましたが、両家の絆も深くなったと思います。まだまだ未熟者ではありますが、お互いに支えあって温かい家庭を築いてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
【親が話をする場合の例文】
本日は〇〇と△△さんのためにご出席いただき、ありがとうございました。皆様のおかげで楽しい食事会にすることができました。両家の縁を大切にこれからも親睦を深めていきましょう。
今後ともよろしくお願いいたします。
顔合わせの目的は、両家の関係を深めることです。飲み会の言葉のようにくだけた感じにならないよう、話す内容は事前に決めておくと良いでしょう。
挨拶を大成功させる3つのポイント
両家の顔合わせを成功させるためには『挨拶』の出来にかかっています。ここでは挨拶を大成功させる3つのポイントを紹介します。
普段使っている呼び名は✕「〇〇さん」と呼ぶ
両家顔合わせのときは、お互いのことを『〇〇さん』と呼びましょう。相手の親への礼儀として失礼にあたらないためです。
たとえば、普段〇〇ちゃんやあだ名で呼び合っていたとします。当然、場に合わないため、せっかくの雰囲気が台無しに。
ですので、顔合わせの少し前から呼び名を直しておくのがおすすめです。そうすれば、急に呼び名を間違えることもありません。
事前に動画を使って練習をする
挨拶は出席者の視線が集まるので緊張します。緊張しない方法として、事前に動画を使って練習をすると良いでしょう。動画で練習することで下記の事が分かります。
- 聞き取りやすさ
- 話すスピード
- 伝わる言葉を使っているか
練習を重ねれば、メモを見なくても自然に話せるようになります。動画なら自分が話している姿も分かるので、何回も確認して万全な状態で当日を迎えましょう。
また、婚約者に話している動画を確認してもらうのも良いでしょう。自分では気が付かなかった部分を指摘してくれるはずです。
最終確認は家族と一緒に
顔合わせの前に家族と予行練習をするのも良いでしょう。客観的に見てくれる人にアドバイスがもらえるからです。
また、自身の親が挨拶する場合は、予行練習のときに一緒に確認できます。修正箇所があれば事前に伝えられる点もGOOD。安心して当日を迎えられます。
ふたりにあった挨拶で感謝を伝える
本記事では、両家顔合わせのときの挨拶について解説してきました。
挨拶のタイミングは以下の4つ
- はじめの挨拶
- 家族紹介
- 乾杯の挨拶
- 結びの挨拶
挨拶する人は一般的には男性側で行う
- 主役(ふたりで行う場合も)
- 男性側の父
また、場面ごとの例文も紹介しました。
今回紹介した参考例を自分流にアレンジするのもアリです。大切なのは『文章』を読むことではなく、気持ちを相手に伝えること。
そして、相手に感謝の気持ちが伝われば、今後の両家の関係性も良好になるでしょう。最後に両家の顔合わせは硬くなり過ぎず、とはいえくだけ過ぎないのが大事です。
自分にあった挨拶で、ふたりの思い出に残るイベントにしましょう。