結婚を決めたふたりがそれぞれの親を紹介し、親睦を深める目的で行われる両家顔合わせ。
顔合わせは結納ほど堅苦しくはないものの、相手に失礼のないよう最低限のマナーはしっかりと事前に把握しておきたいですよね。
今回は上座や下座の基礎知識から、顔合わせの席順マナー、親や本人が座る位置まで詳しく解説していきます。
顔合わせの席順マナーとは?
顔合わせ食事会は、結婚するふたりと両家の親が親睦を深めるための大切な機会です。
ホテルのレストランや料亭の個室で行われるのが一般的ですが、テーブルマナーと同じくらい気をつけたいのが席順マナーです。
これから顔合わせを予定している人の中には、席順マナーにあまり馴染みがない人もいらっしゃるかもしれません。
顔合わせ当日慌ててしまうことがないように、席順のマナーを事前に確認しておきましょう。
基礎知識!出入口から遠い席が上座、近い席が下座
顔合わせの場でまず押さえておきたいのが、上座と下座の考え方です。
上座とは食事部屋の出入口から最も遠い席のことで、目上の人が座るのが一般的です。
一方、出入口から一番近い手前の席のことを下座と呼び、上座に座る人をおもてなしする人が座ります。
長テーブルの場合でも、丸テーブルの場合でも考え方は同じです。
ただし、出入り口から一番近い席であっても、景色が最も綺麗に見えるとき等はその席が上座となります。
顔合わせのような大切な場では、すべてがスムーズに進むよう段取りが大切です。
上座とされる席が通常と異なる場合、顔合わせ当日店員から説明があるかもしれませんが、あらかじめテーブルの形や上座の位置を確認しておくと、本人たちから親に説明もできますしスムーズに進みます。
男性側の親族が上座、女性側の親族が下座に座る
顔合わせでは、一般的に男性側の親族が奥の上座に横並びで座ります。
女性側の親族は、テーブルを挟んで出入口近くの下座に座るのがマナーです。
新郎側の親族が高齢で出入口付近の席を希望する場合だったり、女性側の親族の方が年齢が上であったりする場合など親の意向によって席を入れ替えることもあるでしょう。
その場合は、臨機応変に対応してください。
一般的なマナーとして、男性側が上座、女性側が下座に座ることを押さえておけば問題ありません。
奥から父親→母親→本人の順番で座る
顔合わせでは両家の親族がそれぞれ横並びで座りますが、奥から父親→母親→本人の順番で座るのが一般的です。
女性本人が部屋の出入口に一番近い席に座ることになります。
本人たちが出入口付近に座ることで、ドリンクの追加注文等の店員とのやりとりも行いやすくなります。
ひとり親の場合は親と本人の2人で参加しても何ら問題ありませんが、祖父母や兄弟姉妹など親族の誰かに代理で参加してもらうのもいいでしょう。
その場合は、父親あるいは母親が本来座る席に座ってもらいましょう。
同じ立場同士の人が向かい合うように座る
男性側が奥から父親→母親→本人の順に座ったら、女性側も同じ順で座りましょう。
男性側の父親の正面には女性側の父親が座るといったように、同じ立場の人が向かい合うように座るのがマナーです。
父親同士、母親同士など立場が同じであれば共感しあえることも多く、会話も弾みやすいでしょう。
顔合わせに参加する人数は両家で揃える
顔合わせに参加する人数は、できれば両家で揃える方がいいでしょう。
顔合わせの席で両家の参加人数に差がありすぎるとあまりよく思わない人もいます。
顔合わせに誰が参加する予定か、またその人の続柄などもふたりで事前に調整してください。
顔合わせの席順パターン3つ
顔合わせに参加する人やその続柄によって、席順は変わります。
顔合わせに参加する人別の正しい席順を見ていきましょう。
1.王道!結婚する本人たちと両家の親
顔合わせで最も多いパターンが、結婚する本人たちと両家の親で行う場合です。
前述した通り、男性側の親族が上座、女性側の親族が下座に座ります。
奥から父親→母親→本人の順に座るようにしましょう。
ただし、顔合わせは結納のように形式ばった儀式ではありません。
席順マナーは存在するものの、絶対に守らなければならないものではないため、親の希望等によっては入れ替えて座っても問題ありません。
たとえば初対面の人とあまり話すのが得意ではない親の場合、結婚する本人が父親と母親の間に座った方が、両家を交えての会話が弾みやすい場合もあります。
和やかで楽しい雰囲気の食事会にすることが、顔合わせにおいて大切にしたいポイントなので、家族の性格等に合わせて席順を考えてもいいでしょう。
2.結婚する本人たちと両家の親、祖父母
結婚する本人たちと両家の親、祖父母が揃って顔合わせに参加する場合もあるでしょう。
この場合も両家の親と本人が座る位置は変わらず、祖父母は本人たちよりも下座に座るのが一般的です。
祖父母の足が悪く車椅子を使用している場合等は、サポートしやすいように席順を入れ替えても問題ありません。
3.結婚する本人たちと両家の親、兄弟姉妹
結婚する本人たちと両家の親に加え、兄弟姉妹が参加する場合もあります。
祖父母同様、兄弟姉妹は本人たちよりも下座に座ります。
兄弟姉妹は年齢の高い順に座ってもらいましょう。
中には、本人たちが最も出入口に近い下座に座り、母親と本人の間に兄弟姉妹が座ることも多いようです。
この場合は、兄弟姉妹が会話につまったり気まずい思いをしたりしないよう、細かく配慮する必要があります。
席順は事前に確認&指定がおすすめ!
顔合わせでは席順のマナーはあるものの、堅苦しく考えすぎる必要はありません。
とはいえ、自分の親と相手の親が親睦を深める大切な顔合わせの場で失敗したくはありませんよね。
顔合わせの席順で失敗しないためのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.席順は事前に両家の親に意向を確認
まず、顔合わせに参加する人とその人の続柄を確認します。
続いて、席順をどのようにするのかそれぞれの親に意向を確認しましょう。
持病等の特別な理由があり出入口付近を希望する場合もありますので、事前確認は大切です。
2.席順は前もって決めておくとスムーズ
両家の親が初めて顔を合わせる場合、双方が上座を譲りあってなかなか席順が決まらない…なんてことも起こりかねません。
親の意向や席順マナーを理解した上で、前もってふたりで席順を決めておくことをおすすめします。
顔合わせ当日に慌てないためにも、席札を準備しあらかじめ指定しておいてもいいですね。
3.顔合わせしおりに席順を載せるのもおすすめ
席順を記載した「顔合わせしおり」を作るのもおすすめです。
顔合わせしおりとは、両家顔合わせの際に使われるペーパーアイテムの一つ。
結婚するふたりだけでなく、顔合わせに参加する親族の簡単なプロフィールや当日の流れなどが記載されていることが多いです。
特に参加する人数が多い顔合わせの場合、口頭で自己紹介等をするだけでは式後に全員の顔と名前を一致させるのは難しいかもしれません。
今後末永いお付き合いになる両家なので、顔合わせしおりの席順や名前、見た目の特徴、趣味などを記載しておけば記憶にも残りやすいでしょう。
顔合わせしおりがあれば会話の糸口にもなり思い出の品としても残るので、親にも喜ばれること間違いなしですよ。
PIARYなら、会員登録するだけでトレンドのおしゃれなデザインの顔合わせしおりを無料でダウンロードできます。
作り方は、Word形式のテンプレートに記載された項目を埋めていくだけなので簡単!
アレンジも自由自在なので、ふたりだけのオリジナル顔合わせしおりが作れます。
おしゃれなうえに簡単に作れることから、満足度が高いと評判のPIARYの顔合わせしおりは、仕事等で忙しい人にもぴったりです。
顔合わせの事前準備
スムーズに顔合わせを行うためには、事前準備が大切です。
基本的に顔合わせはふたりが主催者となって開催しますが、円滑に顔合わせを進めるためにも事前に両家の意向を確認し、ふたりですり合わせておきましょう。
- 顔合わせの会場と開催日時
- 当日の進行役
- プログラム
- 服装
- 手土産
- 食事の費用は誰が負担するか
顔合わせの会場は、両家が共に来やすい地域にあるレストランや料亭を選ぶといいでしょう。
両家にとって大切なイベントの一つですので、必ず個室を確保してください。
食事はアラカルトではなく、コースにした方が選ぶ手間も省けます。
相場程度の1人あたり10,000円〜15,000円のコースを予約しましょう。
開催日時は、両家の親と相談して決めてください。
結婚式を挙げる場合、結婚式に近づくにつれて準備で忙しくなるため、できれば半年前には顔合わせを済ませておくようにしましょう。
大安や友引など日柄を気にする場合、早めに予約を入れるようにしてください。
当日の進行役は男性本人が務めるケースが一般的です。
しかし、ほかに適任者がいる場合は任せてもいいでしょう。
プログラムは両家の親に相談しながら、当日話しておきたい内容ややりたいことをまとめておきましょう。
顔合わせしおりを作っておけば、カンペ代わりにもなるため安心です。
婚約記念品のお披露目や集合写真の撮影など、和やかな雰囲気になるようなものもプログラムに取り入れておくといいでしょう。
また、両家で服装の「格」に差が出ないように調整しましょう。
服装が堅苦しいと顔合わせの雰囲気も重々しくなる可能性があるため、清潔感があり堅苦しすぎないセミフォーマルがおすすめです。
手土産も両家で金額に差が出ないようにすることが大切です。
高級すぎるものはかえって相手に気を遣わせてしまうため、相場程度(3,000円〜5,000円)のものを準備しましょう。
相手の好みのものや地元の名産品を持参すると会話も弾みそうですね。
当日レジ前で揉めることがないように、食事の費用は誰が負担をするのかも事前に話し合っておくようにしましょう。
本人たちが支払いを担当する場合は、お手洗いで席を立ったついでに会計を済ませておくとスマートです。
まとめ
両家顔合わせを控えたふたりに向けて、上座や下座の基礎知識から、顔合わせの席順マナー、座る位置などを紹介しました。
顔合わせは結婚するふたりが自分の親を紹介し合い、今後両家が末永くお付き合いできるよう親睦を深めるための絶好の機会です。
円滑に進められるよう、席順は両家の親の意向を事前に確認し、あらかじめふたりから指定しておくのがおすすめです。
顔合わせしおりや席札があるとスムーズに進みますよ。
相手に失礼のないようマナーを理解したうえで、和やかで楽しい顔合わせにしてくださいね。