結婚式で感謝の気持ちを伝えるために欠かせない、花嫁の手紙。
しかし、いざ書き始めると「思うように進まない!」という場合も。
難しく感じるかもしれませんが、基本構成に沿って起承転結を意識することで整った文章を書くことができます。
今回は花嫁の手紙の書き方とポイント、注意点などを徹底解説していきます。
花嫁が手紙を書くメリット
花嫁の手紙は結婚式で人気の演出の一つであり、親に感謝の気持ちを伝えたいなら欠かすことのできないものです。
結婚式のクライマックスともいえる花嫁の手紙は、花嫁の素直な気持ちを記したものであり、親だけでなくゲストの心をも動かします。
まずは、結婚式で花嫁が手紙を書くメリットを見ていきましょう。
- 生まれてからこれまで大切に育ててくれた親へ感謝の気持ちを伝えられる
- 普段なかなか伝えるのが難しい正直な気持ちを伝えやすい
- 幼児期から今までの数々の親との思い出を改めて振り返る時間になる
- 花嫁の手紙はゲストも感情移入しやすく、結婚式において最も感動的なシーンになる
- 結婚式で花嫁の手紙を渡すことで親に喜んでもらえ、心の距離が縮まる
このようにたくさんのメリットがある花嫁の手紙。
ぜひ結婚式の演出に取り入れてみましょう。
花嫁の手紙の構成
花嫁の手紙をいきなり書き始める前に、基本的な構成について知っておきましょう。
基本的な構成とは「書き出し→エピソード→未来への決意→結び」であり、起承転結を意識することが大切です。
順番に解説していきます。
前置き
結婚式では花嫁からゲスト全体に向けて挨拶をする機会が無いかもしれません。
そのため花嫁の手紙を読む前の前置きとして、ゲストに対して結婚式に快く参列してくれたことへの感謝の気持ちを伝えましょう。
また、ゲストの大切な時間を使って自分の親宛ての手紙を読ませてもらうことに対する断りをあらかじめ入れておくと、より一層丁寧な印象を与えられます。
【起】書き出し
書き出しとはいわゆる導入部分のことで、起承転結の「起」にあたります。
花嫁の手紙では「お父さん、お母さん」「パパ、ママ」など親への呼びかけの言葉から始めるのがおすすめです。
手紙を読む相手への呼びかけの言葉から入ることで語りかけているようになり、その後の流れがスムーズになります。
続けて感謝の気持ちや手紙を書こうと思った理由、今の心境などを書きましょう。
【承】エピソード
あなたにしか書けない親とのエピソードは、最も力を入れて書きたい部分です。
幼いころや思春期など親との数々のエピソードを思い出してみましょう。
親のやさしさや人柄が分かるような具体的なエピソードを選ぶのがおすすめです。
そのときの自分の気持ちや、今の自分が親に一番伝えたい思いを盛り込みましょう。
【転】未来への決意
エピソードで自分が一番伝えたい思いを書いたあとは、「ふたりで幸せになります」という決意を伝えましょう。
どんな家庭を築いていきたいのか、ふたりでどんな人生を歩んでいきたいのかをよく考えてみてください。
娘がお嫁に行ってしまうことをさみしく思っている親も多いはずですので、未来に向けたポジティブな言葉で親を安心させてあげましょう。
しんみりした雰囲気になりすぎないように、前向きな言葉で締めるのがおすすめです。
【結】結び
「これからもよろしくお願いします」「温かく見守ってください」など、親やゲストに向けた締めの言葉です。
これからお世話になる新郎の家族に向けた挨拶を盛り込むことも忘れないようにしましょう。
伝えたいテーマから具体的なエピソードを選ぶ
花嫁の手紙では、親とのエピソード部分が重要になります。
エピソードを選ぶ際には、自分が親に最も伝えたいテーマや気持ちを決めてから、親のやさしさや人柄が分かるような具体的なエピソードを選ぶとスムーズです。
どんなときも味方でいてくれたことへの感謝の気持ちを伝える
- 第一志望の受験に失敗し落ち込んだとき、普段は無口なお父さんがジョークで笑わせてくれた
- フルタイムの共働きで忙しいはずなのに、受験期には夜に塾で食べるための弁当を作ってくれた
- 部活中自分のミスで負けてしまったときにも一切責めることなく励ましてくれた
嬉しかったことや楽しかったことを交えて感謝の気持ちを伝える
- 幼いころ毎年キャンプに連れて行ってくれたおかげで自然が大好きになった
- 土曜日の夜は必ず好きなものを作ってくれたり、外食に連れて行ってくれたりしたのがうれしかった
反抗期に迷惑をかけてしまったことを謝りたい
- 自分の態度や言葉で迷惑をかけてしまい本当に申し訳ない、大人になった今やっと親の気持ちが理解できる
一人の人間として尊敬していることを伝えたい
- どんなに仕事が忙しくても休みの日はとことん遊びに付き合ってくれた
- 厳しいなかにも愛情を感じた
- 自分のことよりも家族のことを第一優先に考えてくれること
結婚式では親だけでなく大勢のゲストの前で手紙を読むことになるため、伝わりやすさを重視し、具体的かつ簡潔に書きましょう。
花嫁の手紙を成功させるポイント5つ
ここからは、花嫁の手紙を成功させるポイントを5つご紹介します。
便箋にこだわる
花嫁の手紙は親にとって最愛の娘から贈られるとても大切な手紙であり、結婚式が終わった後も結婚式の余韻に浸れる貴重なアイテムです。
親にとっても花嫁自身にとっても大切な手紙なので、せっかくなら便箋にもこだわりましょう。
結婚式の特別感を出すために、白を貴重とした繊細なデザインの便箋にしたり、ハイブランドの便箋を使ったりする花嫁もいるようです。
花嫁の手紙は最終的に結婚式で親に渡すものなので、親の好きな色や柄をチョイスしてもいいでしょう。
便箋に香水でほのかに香りをつけるのもおすすめです。
心を落ち着けて書く
花嫁の手紙を書く時間は、花嫁にとって親との思い出を振り返るための特別な時間です。
誰にも邪魔されず手紙を書く作業に没頭できる場所で、心を落ち着けてから書き出しましょう。
ゆったりとした時間の流れるカフェや図書館などがおすすめです。
花嫁から親への手紙は親だけでなく多くのゲストが感動し涙しやすい場面でもありますが、親やゲストを「感動させよう」とするのではなく、自分の正直な気持ちを書くようにしましょう。
自分の言葉で思いを伝えた方がより一層気持ちが伝わり、心が動かされるはずです。
1週間前までには完成させる
花嫁の手紙は、遅くとも結婚式の1週間前までには完成させておきましょう。
完成させた手紙を何度も繰り返し読み直すことで、誤字脱字や表現がおかしい部分にも気付くことができます。
結婚式の当日にぶっつけ本番で読むのではなく、事前に複数回読む練習をしてから本番に臨むようにしましょう。
3分以内に読み終える
花嫁の手紙があまりに長くなってしまうと、ゲストも退屈してしまい内容が入ってこないかもしれません。
結婚式を前に花嫁の手紙を書いていると親とのさまざまな場面を思い出し、あれもこれもと手紙に詰め込みたくなりますが、800文字程度になるようにまとめておきましょう。
結婚式本番で2~3分以内に読み終えられるように、事前練習しておくことをおすすめします。
読むときは親に語りかけるように
手紙を読むときには、焦らず落ち着いて親にやさしく語りかけるように読みます。
ゆっくりと短めのフレーズごとに読むと、親やゲストも聞き取りやすいでしょう。
注意!花嫁の手紙のNGワードとは?
花嫁の手紙には、使わない方が良いとされる数々のNGワードがあります。
順番に詳しく見ていきましょう。
夫婦の別れを連想させる言葉
結婚式はお祝いの席ですので、夫婦の別れを連想させるような言葉は避けましょう。
例:離れる、別れる、離婚する、終わる、切れる
不幸や不吉を連想させる言葉
不幸や不吉なことを連想させる忌み言葉も避けてください。
例:苦しい、泣く、亡くなる、負ける、痛い、色あせる、病気、悲しい
重ね言葉
同じ言葉を複数回繰り返す重ね言葉は、「再婚」を連想させます。
新婚のふたりに再婚は似つかわしくありませんので、重ね言葉は使わないようにしましょう。
例:重ね重ね、たびたび、くれぐれも、わざわざ
繰り返し言葉
重ね言葉と同じ理由で、避けた方が良いでしょう。
例:再び、戻る、さらに
どうしても読むのが恥ずかしい場合
「人前で読むのは緊張する」「泣いてしまって最後まで読む自信がない」といった理由から花嫁の手紙の朗読を省略する花嫁もいます。
しかし、「花嫁の手紙を読んでよかった」と思う先輩花嫁は多いため、迷っているならぜひとも読んで親に感謝の気持ちを伝えましょう。
どうしても読むのが恥ずかしい場合は司会者に代読をお願いしたり、結婚式では読まずに親に手紙を手渡すだけにしたりと演出方法を工夫してもいいでしょう。
途中で感極まってしまい読みきれない場合に備え、司会者や新郎に交代してもらうかどうかもあらかじめ話し合っておくといいかもしれません。
花嫁の手紙にはギフトや花束を添えて
一通の手紙だけを渡すのは、ゲストから見ても少々物足りないかもしれません。
親への感謝の気持ちを込めて、手紙と一緒に王道の花束やギフトを渡すのがおすすめです。
手作りのアルバムや子育て感謝状、生まれたときの体重と同じ重さのウェイトドールなど、結婚式の記念品として残しておける、親が喜んでくれそうなものを選びましょう。
まとめ
花嫁の手紙の書き方と成功させるポイント、注意点をご紹介しました。
花嫁の手紙を書く前に、基本的な構成を押さえておくことが大切です。
準備不足で自分の思いを伝えきれずあとで後悔することのないように、遅くとも結婚式の1週間前には完成させるようにしましょう。
直前に予想外のトラブルやアクシデントが発生する可能性もありますので、余裕を持って手紙を仕上げておくことが大切です。
また、花嫁の手紙を書くときには、夫婦の別れや不幸などを連想させるような言葉を使用しないようにしましょう。
結婚式当日にゲストの前で手紙を読むのがどうしても恥ずかしい場合は、司会者による代読や手紙を直接渡すといった演出方法もあります。
花嫁の手紙にはギフトや花束を一緒に添えるのがおすすめです。
大事に育ててくれた親への感謝の気持ちを手紙に込めて、悔いの残らない結婚式にしてくださいね。